VIEW21 2001.04  点から線の教育へ 中・高・大接続の深化形

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中学校や地域の声を汲み上げる仕組みを作る

――「総合学習」における中高連携の進め方は?
高階 これは「総合学習」以外でも言えることですが、中高連携の必要性を感じている中学校の先生は結構多いんです。中高連携は今後様々な形で進んでいくと思います。ですから「総合学習」に関してもまずはアンケートや会合を開くなど、中学校が何を考えてどんな「総合学習」をやろうとしているか、声を集めることから始めてみてはどうでしょうか。そうすれば「中学校では職場を見学するだけだから、高校では就労体験を加えよう」というように、中学校での実践を引き継いで高校でどんな展開をすればいいか見えてきます。
 また、地域の高校進学を控える子どもを持つ保護者にアンケートを取るのも面白いですね。地域がどんな高校を求めているかを把握し、それに沿って「総合的な学習の時間」などを設計していく。そうすれば中学校とも、地域ともつながりの高い特色ある学校づくりを実現できると思います。

岡山県下の小・中学校「総合的な学習の時間」課題
岡山県下の小・中学校「総合的な学習の時間」課題

写真 高階玲治
ベネッセ教育研究所顧問
高階玲治
Takashina Reiji
前国立教育研究所連絡協力室長。
『「総合的な学習の時間」―自ら学ぶ力をどう育てるか』
(ぎょうせい)など、多数の著書を執筆。

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