ベネッセ教育総合研究所
指導変革の軌跡 岐阜県立武義高校「意識改革」
岐阜県立 武義高校
岐阜県立 武義高校
2005年に創立85周年を迎える。「うまず おくせず たくましく」が校訓。
03年に岐阜県が進める情報教育推進プロジェクト「Aキューブスクール」に指定されており、パソコンやLANを活用した教育活動を展開する。
設立●1920年(大正9年)
形態●共学/普通科・商業科(商業・情報処理)
生徒数(一学年)●約240名
05年度進路実績(05年2月末現在)●国公立大には岐阜大、名古屋大、名古屋工業大、金沢大など11名が合格。私立大には早稲田大、明治大、南山大、同志社大、立命館大など延べ153名が合格。
住所●美濃市泉町2−3
電話●0575(33)1133
URL●http://school.gifu-net.
ed.jp/mugi-hs/
纐纈隆雄

岐阜県立武義高校校長
纐纈隆雄
Koketsu Takao
教職歴34年目。武義高校に赴任して2年目。「何事も生徒のためにをモットーに、一人ひとりの文武両道の実現を支援したい」

井之口貢久

岐阜県立武義高校
井之口貢久
Inokuchi Mitsuhisa
教職歴25年目。武義高校に赴任して2年目。進路指導主事。国語担当。「生徒の希望進路実現のためにサポートしていきたい」

村瀬智

岐阜県立武義高校
村瀬智
Murase Satoshi
教職歴26年目。武義高校に赴任して1年目。数学担当。「自分に正直で、人の嫌がることも率先してできる生徒を育てたい」

片桐豊

岐阜県立武義高校
片桐豊
Katagiri Yutaka
教職歴19年目。武義高校に赴任して3年目。英語担当。「生徒には常にポジティブな姿勢で向き合いたいですね」

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指導変革の軌跡52
その時教師はそして生徒はどう変わったか
岐阜県立 武義高校 ---------意識改革
教師・生徒の意識改革により学校活性化を目指す
これほど良い生徒が…予想外の成績低迷
 03年4月下旬のある日、進路指導主事(当時)が持参した3年生の模擬試験の結果に目を通した纐纈(こうけつ)隆雄校長は目を疑った。近隣各校の偏差値を比較したグラフ――。そのグラフの中で、他校よりも一段低い偏差値45近辺を這う線が、赴任したばかりの自校の成績だというのだ。
  これでは今年の国公立大合格者は3人くらいしか出ないのではないか……。
  武義高校は岐阜県の南部、歴史的な風情を残した町並みと和紙で知られる人口2万5000人の美濃市にある、80有余年の歴史を誇る伝統校だ。豊かな自然に囲まれた環境と、初等教育段階の生活指導により生徒の気質は概ね素直であり、挨拶・服装などの乱れもほとんど見られない。これだけ良い生徒なら様々な面で良い結果が出ているに違いない――。そんな期待を抱いていただけに、受験を1年足らず先に控えた3年生の成績低迷に、纐纈校長は動揺を隠しきれなかった。
  「脇目も振らず真剣に教師の話を聞く、挨拶もしっかりできる、服装の乱れもない。こんな素直な良い生徒たちなのに、なぜ肝心の成績に結び付かないのか、3年生の模擬試験の結果を見たときは信じられない気持ちでした。このままでは本校は地域の信頼を失ってしまうのではないかという危機感を感じたんです。これは、教師と生徒の意識改革を図る必要があると強く思いました」


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