ベネッセ教育総合研究所
特集 保護者と「共育」する学校づくり
杉浦隆男
愛知県立知立東高校
杉浦隆男
Sugiura Takao
教職歴26年目。知立東高校に赴任して17年目。進路指導主事。国語担当。「生徒の未来は、日本の未来。将来を担う生徒たちに少しでも尽力したい」
浅野一郎
愛知県立知立東高校
浅野一郎
Asano Ichiro
教職歴31年目。知立東高校に赴任して18年目。教務主任。数学担当。「生徒が色々な場面で成就感を持てるような指導を心掛けたい」
岡田正信
愛知県立知立東高校
岡田正信
Okada Masanobu
教職歴28年目。知立東高校に赴任して19年目。生徒指導主任。保健体育担当。「奇策はない。基礎・基本の積み上げが大切」
瓜田定晃
愛知県立知立東高校
瓜田定晃
Urita Joko
教職歴19年目。知立東高校に赴任して10年目。3学年主任。地歴・公民担当。「『率先垂範』を旨に、自己実現できるような生徒を育てたい」
松本秀樹
愛知県立知立東高校
松本秀樹
Matsumoto Hideki
教職歴19年目。知立東高校に赴任して7年目。2学年主任。理科担当。「生徒には、本校の校訓『継続は力なり』を実感してもらいたい」
加藤幾保
愛知県立知立東高校
加藤幾保
Kato Ikuho
教職歴23年目。知立東高校に赴任して11年目。1学年主任。英語担当。「将来の明確なビジョンを持ち、確実に進歩できる生徒を育てたい」
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愛知県立知立東高校
実践事例
きめ細かな説明とフィードバックで
保護者の信頼を得る



学校週5日制を機に保護者向けの情報発信を見直す
 愛知県立知立東高校は、毎年、150名前後の国公立大合格者が輩出する、地域の中心的な進学校である。創立20年ほどの知立東高校がこれだけの成果を上げている背景には、教師たちが一丸となって、公教育の理念に実直な指導を心掛けてきたことが大きい。進路指導主事の杉浦隆男先生は、知立東高校の指導の特色を次のように表現する。
  「一言で言えば、『公立高校として当たり前のことを当たり前に実行する学校』ということでしょうか。進学校を標榜する本校ですが、学習を優先するために部活動や課外活動の時間を犠牲にするようなことは行っていません。02年度の完全学校週5日制の実施にあたっても、本校は、従来から行ってきた各種の学校行事を一切削減しませんでしたし、土曜日の補習も強制参加にはしませんでした。公立高校としてあるべき指導の形を崩さないことこそ、今後のために必要だと考えたのです」
  知立東高校が「保護者との協力関係の構築」という課題に取り組む必要性を感じたのは、まさにそのような「当たり前の指導」を確実に実行していくためであった。生徒指導主任の岡田正信先生は、その事情を次のように説明する。
  「このような指導を実践しようとしたとき、保護者の中には進路指導の面で不安を感じる方がいないとも限りません。また、本校では以前、進路指導や生徒育成の方針を十分に保護者と共有できていなかったために、生徒の進路決定にあたり保護者の理解が得られなかったり、PTA総会で学校への不満が語られたりした苦い経験がありました。そこで、こうした反省を踏まえた上で、保護者向けの情報発信や、保護者の意見を校内にフィードバックする仕組みの見直しに取り組むことにしたのです」
  では、実際に知立東高校ではどのような取り組みが行われているのだろうか。以下で具体的に見ていこう。


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