生きたデータの見せ方・つくり方 入試結果データの見せ方
VIEW21[高校版] 新しい進路指導のパートナー
  PAGE 2/4 前ページ  次ページ
CASE2 「合格者の実態」を見せる
『VIEW21』編集部ヒアリング結果より
図
※上記の加工可能な資料がダウンロードできます
■学部別合格者数 Excelダウンロード(21KB)
データ作成・加工の POINT
志望大合格のためには、今後どれくらい努力すればよいのか、先輩のデータからその大まかな目安をつかませたい。成績上位の生徒が入試を楽観視せず、成績下位の生徒が過度に悲観しないような配慮が必要だろう。(1)は主な大学の学部別合格者数だが、ここではその前年との比較も盛り込み、年度によって合格者は変動することを理解させ、気持ちを引き締めたい。(2)(3)は志望者の多い大学や難関大で集計すれば有効なデータになる。(2)の合格者の校内順位分布は、どのくらいの成績層からどれくらいの合格者が出ているのかを伝えるものだ。特に、合否のボーダーライン上にある生徒に、「ここまで順位が上がれば合格率がもっと高まる」という目標にさせたい。(3)は難関大に合格した先輩の、3年間の校内順位の推移だ。当初順位が低かった生徒を紹介すれば下位層に「自分も頑張ろう」と刺激になる。
プラスαの一工夫
注目させたい大学は過年度の推移データを掲載
生徒の志望の多い大学は、過去数年間の合格者数推移を掲載するなどクローズアップする。
部活動の入部状況を絡ませる
合格者が所属していた部活動や合格者に占める部活動入部率を示すことも一つの方法だ。特に、部活動が活発で、部活動経験者が入試でも良い成績を収めている学校であれば効果は大きい。「部活動に打ち込んだ先輩ほど、高3後半からの巻き返しが期待でき、実際に志望大に合格している」などと言い添えれば、部活動に参加している生徒には大きな自信になる。
合格者の校内順位分布に不合格者も掲載する
どの成績層から何人ぐらいの合格者と不合格者が出ているか、より詳細に実態が分かれば、「成績が上位だからといって必ずしも合格するわけではない」「成績がやや低い生徒にもチャンスは必ずある」ということなど、入試の実態が理解できるはずだ。

  PAGE 2/4 前ページ 次ページ
目次へもどる
高等学校向けトップへ