特集 「学校力」を考える(3)生徒が伸びる面談


福岡県立小倉高校

◎2006年に創立98周年を迎える伝統校。「勉学・創造・規律・勤労・敬愛」を校訓に文武両道を目指す。現在、総合学習を軸に「倉高ONLY ONE計画」と呼ばれる進路活動を展開し、職業観の育成に力を入れるほか、SSHの指定を受けて理数科教育の充実を図っている。

設立● 1908(明治41)年

形態●全日制/普通科/共学

生徒数(1学年)● 約320名

06年度進路実績●国公立大には東京大6名、京都大10名、大阪大3名、 九州大59名、北九州市立大14名など223名が合格。私立大には慶應義塾大、 早稲田大、関西大、関西学院大など、延べ255名が合格。

住所●福岡県北九州市小倉北区愛宕2-8-1

TEL●093-592-3901

WEB PAGE●http://kokura.fku.
ed.jp/

井上哲秀

▲福岡県立小倉高校

井上哲秀

Inoue Tetsuhide

教職歴18年目。小倉高校に赴任して13年目。3学年主任。「志を持って日本を変えていく人間を育てたいと思っています」

納富義樹

▲福岡県立小倉高校

納富義樹

Noutomi Yoshiki

教職歴11年目。小倉高校に赴任して11年目。3学年担任。進路指導部。「自分自身を信じられる生徒を育てたいですね」

三浦清武

▲福岡県立小倉高校

三浦清武

Miura Kiyotake

教職歴6年目。小倉高校に赴任して3年目。3学年担任。進路指導部。「3月に生徒のうれし涙と最高の笑顔が見たい」

VIEW21[高校版] 新しい進路指導のパートナー
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【学校事例2】


福岡県立小倉高校

教師の持ち味を生かした面談で生徒を伸ばす

学年団の統一を保ちながら、
教師の自由裁量による面談を展開している小倉高校。
若手教師の面談手法を中心に、小倉高校の面談の手法や考え方を俯瞰(ふかん)する。

モチベーションを高める要素は教師の人間性

 個々の教師の持ち味を生かす――。これが福岡県立小倉高校の面談のスタンスだ。小倉高校は年5回以上の面談を目標に掲げている。4月の第1回進学テストを受けての二者面談、6月のマーク模試終了後の二者面談、7月の保護者会を受けての三者面談と、試験や行事と関連付けて行う(図1)。また、(1)生徒一人ひとりの情報を的確につかむ、(2)生徒のモチベーションを高める、(3)現状に応じた的確な助言を与える、という3点は、全教師が押さえておくべき要素として学年団で共有している。
  ただし、個々の手法に関しては教師の裁量に任されている。3学年主任の井上哲秀先生は「生徒に目標を持たせたり、やる気にさせたりするために、最後にものをいうのは何といっても教師の人間性。学習意欲を高めるためのマニュアルは絶対に作れません。担任の持ち味を生かした面談法こそ、生徒・教師相互に良い影響を及ぼし合い、面談スキルも高まっていくと考えています」と言う。
  では、小倉高校では教師の個性をどう生かしながら面談をしているのだろうか。

図1

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