生きたデータの見せ方・つくり方 3年生2学期の意識付け
VIEW21[高校版] 新しい進路指導のパートナー
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CASE3 納得できる志望校選定のために(1)
『VIEW21』編集部ヒアリング結果より
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図5,6
※上記の加工可能な資料がダウンロードできます
■9月の志望大と実際の出願大 Excelダウンロード(18KB)
■出願の実態とその要因 Excelダウンロード(17KB)
データ作成・加工の POINT

(5)は卒業した先輩たちのこの時期の第1志望大と併願大、実際の出願大を提示したものである。生徒は今後、現時点での志望大に加えて、更にセンター試験での得点を想定して難易度に幅を持たせながら、出願候補校を選んでいくことになる。全国レベルの広い視野で出願校選択に取り組むためにも、先輩の出願結果を見せることで、生徒に入試を具体的にイメージさせたい。また、出願までの数か月で成績はまだまだ変わっていくことを理解させたい。併せて(6)のように、先輩たちが志望大を変更した要因、変更しなかった要因を伝えるとより効果的だ。そして、この時期だからこそ大学進学の意義を見つめ直し、焦らずじっくりと学習に取り組ませたい。「受験体験記」などに掲載される先輩のさまざまな声をデータ化し、志望校選定の視点や学習のポイントを具体的に提示するとよい。

プラスαの一工夫
生徒の納得度を高める大学情報を準備しておく
この時期、教師は模試結果を見ながら、生徒の「伸びしろ」を読んでいくことが非常に重要になる。得意や苦手、更に生徒の性格などを踏まえながら、志望校をあきらめることなく、最後まで学習に取り組ませることがベストである。しかし、生徒の状況によっては、志望大変更をも視野に入れて、出願校の絞り込みを再度行う必要も生じてくる。そこで重要になってくるのは、生徒が納得して志望大変更ができるような大学情報の提示である。生徒個々の志望理由を確認し、「この学問ならこちらの大学でも学べる」「この資格試験ならこちらの大学でも一定の実績がある」と、生徒が納得して志望大変更ができるような情報を与えたい。これは生徒の受験勉強のモチベーションの持続だけでなく、進学後の満足度にもかかわってくる。センター試験の結果が明らかになってから慌てて情報収集することがないようにしたい。
出願校の候補を具体的に考えさせる
個別学力試験出願校はセンター試験の自己採点後に最終決定するが、今の時期から、(1)センター試験で予想通りの点が取れた場合、(2)予想以上、(3)予想以下の3パターンで出願校を検討しておくよう指導する。

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