特集 公立中高一貫校から学ぶ中高連携

調査概要

◎調査対象●公立中高一貫校(併設型・中等教育学校のみ)で2003年度以前に開校もしくは中学校を併設した27校中26校/調査時期●2007年2月/調査方法●郵送による自記式アンケート(FAX回収)
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【調査結果】一覧で把握する公立中高一貫校

公立中高一貫校に見る中高連携の実態

編集部では、2003年度以前に開校した公立中高一貫校27校(併設型と中等教育学校のみ)に アンケート調査を実施し、26校から回答を得た。中高一貫校1期生が高校に進学している これらの学校では、中高連携がどのように進められているのだろうか。各校の状況を一覧で見る。


※中等教育学校は一つの学校組織であるため、本文では主に併設型の状況を説明している。

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職員室、分掌、会議の合同化で進む中高の連携

【公立中高一貫校の概要】
 全国の公立中高一貫校は132校。そのうち、中等教育学校と併設型で、既に1期生が高校に進学している学校は27校ある(2007年3月現在)。設置学科は総合学科もあるが、ほとんどは普通科となっている。
【内進生と外進生の比率】
 併設型では、高校1学年4〜6クラスが主流だが、内進生と外進生の比率はさまざまで、外進生に比重を置く学校が若干多い程度である。内進生の比率が高い学校では、外進生との習熟差を調整するため、外進生向けに特別授業(数学が主)を実施している例もある。
【クラス編成】
 内進生と外進生を混合してクラス編成をする学校がやや多いが、別クラスとする学校もある(1学年もしくは一部で実施する例もあり)。
【教師の交流】
 職員室と分掌組織を中高で合同とする場合がほとんどであった。合同職員会議は月1回実施する学校が多い。
【中高相互の乗り入れ授業】
 中高一貫校の制度上の大きな特徴であり、ほとんどの学校で「高校籍の教師が中学で教える」を実施している。「高校籍の教師が中学で教える」「中学籍の教師が高校で教える」共に、10〜20名程度の教師が実施している例も見られる。
【中学校・高校の授業時間数】
 中学校では、年間平均1020.8時間であった。高校では、週あたり平均32.6時間であった。
【教育課程の特例の活用】
 (1)中高で相互に入れ替え、(2)高校の指導内容の一部を中学に移行、(3)中学の指導内容の一部を高校に移行の3つの特例のうち、(2)の特例を実施する学校が最も多く見られた。内容としては、理数教科を中心に中高の学習内容を関連付けて中学の学習を深める例や、高校の5教科の学習内容の一部をバランスよく教える例などがあった。


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