特集 「自立する高校生」をどう育てるのか

広島県立安西高校

◎「清新明朗、友愛協調、不撓不屈」を校訓として、活力ある人間性豊かな青年の育成を目指す。2006年度、「安西高校進化論」を策定し、グループ学習の導入、部活動全員登録制、月1回学校行事の実施など諸改革を進めている。

設立●高校:1979(昭和54)年

形態●全日制/普通科/共学

生徒数(1学年)●200名

08年度進路実績●公立大には県立広島大、広島市立大に各1名が合格。私立大には龍谷大、大阪芸術大、岡山理科大、呉大、広島修道大、広島工業大などに延べ21名が合格。私立短大には延べ12名が合格。専門学校36名、就職57名。

住所●〒731-0142 広島市安佐南区高取南2-52-1

TEL●082-872-1321

WEB PAGE●http://www.
yasunishi-h.hiroshima-c.ed.jp/

VIEW21[高校版] 新しい進路指導のパートナー
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【学校事例3】:広島県立安西(やすにし)高校

グループ学習での「学び合い」が
主体的な学習へ導く

安西高校は2006年度に「安西高校進化論」を策定し、あらゆる活動を 通して生徒が支え合う仕組みを築いてきた。グループ学習や学校行事などによって芽生えた自信を胸に、生徒は自立への一歩を踏み出そうとしている。

学び合いが生み出す温かい校風

 「じゃあ、この問いをやってみよう」
 教師が声をかけると、生徒は互いに目配せし手慣れた様子で机を動かし始めた。4人1組のグループをつくり、向かい合って黙々と演習に取り組む。5分、10分経つと、そこかしこで生徒同士が教え合う姿が見られ始める。
 これは、広島県立安西高校の化学の授業の1コマだ。
 「ここはどうしてOHになるの?」 「そこはカッコを付けなくていいんだよ」
 その間、教師は机間巡視しながら、生徒に適宜、声をかける。
 「わからなかったら、別のグループに相談して」「今、こんな解答が出たけれど、みんなはどう思う」
 ころ合いを見計らい、教師は机をもとに戻すように呼びかけ、演習の説明に入った。
 化学に限らず、全学年・全教科でこうしたグループ学習を取り入れている。才木(さいき)裕久(やすひさ)校長は「生徒同士が支え合うことで教室に温かい雰囲気が生まれ始めています」と目を細める。

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