特集 新課程のポイントと高校教育への影響
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特集
新課程のポイントと高校教育への影響

高校の新学習指導要領(以下、新課程)告示案が2008年12月に公表された()。
数学・理科は12年度から先行実施され、13年度から学年進行で全面実施となる。
小・中学校の新課程は既に08年3月に告示され、中学校では12年度から全面実施となる。
今回の新課程は、現行課程と何が違うのか。
高校現場にどのような影響があるのかを探る。

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新課程で押さえておくべきポイント

基本的な考え方

「生きる力を育成」「知識・技能の習得と思考力・判断力・表現力の育成」
「豊かな心と健やかな体を育成」

卒業単位数、必履修科目、教育課程編成時の配慮事項等

卒業までに修得させる単位数は、現行どおり74単位以上

国語、数学、外国語に共通必履修科目を設定 

理科の科目履修の柔軟性を向上 

週当たりの授業時数(全日制)は、標準の30単位時間を超えて実施可能であることを明確化 

義務教育段階の学習内容の確実な定着を図るための学習機会設置の促進 

教育内容の主な改善事項

言語活動の充実

・国語をはじめ各教科等で批評、論述、討論などの学習を充実

理数教育の充実

・近年の新しい科学的見地に対応する観点から指導内容を刷新
・統計に関する内容を必修化(数学Ⅰ)
・知識・技能を活用する学習や探究する学習を重視
・指導内容と日常生活や社会との関連を重視(理科「科学と人間生活」の新設)

外国語教育の充実

・高校で指導する標準的な単語数を1,300語から1,800語に増加(英語)
・授業は英語で指導することを基本とする

「はどめ規定」(詳細な事項は扱わないなどの規定)を原則削除

*このほかに「伝統や文化に関する教育の充実」「道徳教育の充実」「体験活動の充実」
「職業に関する教科・科目の改善」などが挙げられている

*文部科学省「高等学校学習指導要領改訂案のポイント」(2008年12月)を基に編集部で作成

4人の教師が考える学校現場への影響

【関連記事は、P.9「座談会」】

中学校・高校の教科学習内容が質量共に充実した点は評価

中学生の学習歴・通塾状況などの変化を的確に把握する必要がある

「言語活動の充実」「活用の重視」は今の指導を基に行える

今回の改訂を学校の教育目標を改めて考える契機に

まず、「何をするか」を決めるために、学習指導要領をしっかり読むことから始める


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