指導変革の軌跡 福岡県立八幡高校「進学実績向上」
福岡県立八幡高校

福岡県立八幡高校

◎芹沢政衛初代校長が詠んだ「ちよろづの教えのもととまもれ人 誠ひとつのひとすじの道」「朝夕に磨けとてこそ仰ぐなれ 心の鏡くもりなきまで」の2首の和歌を校訓とする。2006年度入試から3年連続で国公立大合格者200人を超える。現在、難関大合格者増を目指し、改革に取り組む。

設立●1919(大正8)年

形態●全日制/普通科・理数科/共学

生徒数●1学年約320名

09年度入試合格実績(現浪計)●国公立大は大阪大、岡山大、広島大、山口大、九州大、九州工業大、福岡教育大、熊本大、長崎大、鹿児島大、北九州市立大などに計189人が合格。私立大には早稲田大、同志社大、立命館大、関西大、福岡大などに延べ243人が合格。

住所●〒805-0034 福岡県北九州市八幡東区清田3-1-1

TEL●093-651-0035

WEB PAGE●http://yahata.
fku.ed.jp/



VIEW21[高校版] 新しい進路指導のパートナー
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指導変革の軌跡127


福岡県立八幡(やはた)高校「進学実績向上」

日々の指導で把握する生徒情報を
進路検討会で生かす

変革のステップ
背景(STEP1)
実践(STEP2)
成果(STEP3)
◎立地の不利、地域の少子高齢化、理数離れなどにより、理数科を中心に志願者数が減少
◎基礎学力の定着のための「日々課題」「口頭試問」、教養も含めた「小論文指導」などで把握した生徒情報を、進路検討会で生かす
◎国公立大合格者が3年連続で200人を超える。各取り組みは形骸化せずに継承されている

立地の不利、少子化、理科離れで志願者数が減少

 福岡県立八幡高校は福岡県北九州市を代表する進学校だ。長年、150人前後が国公立大に進学していたが、ここ数年で大きく実績を伸ばし、2006年度入試からは3年連続で200人を突破した。中島良博教頭は、好調の要因を次のように分析する。

 「本校には、泥臭いまでに真摯に生徒にかかわろうとする教師の熱意と、それを素直に受け止める生徒の気質があります。この二つが融合し、相乗効果を上げているからではないでしょうか」
 実は同校は、数年前までは志願者の確保に苦しむ時期もあった。同校のある八幡東区は市内でも少子高齢化が進んだ地域であり、通学には最寄り駅からバスで10〜15分かかる。少子高齢化と立地上の不利に加え、理科離れが進んだ影響もあって、02年頃から理数科を中心に志願者が減少し始めた。
 進学実績を上げて、受験生の目を向けさせたい――。その思いが、改革の原点となった。


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