ベネッセ教育総合研究所
保護者の期待と子どもの学習の悩み
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先生は子どもの「学力変化」をどのようにとらえているか?
小学校の先生、中学校の先生は子どもの「学力変化」をどうとらえているのでしょうか? 2003年12月に実施した小・中学校向けアンケートで興味深い結果が出たので紹介します。


小学校と中学校で、子どもの学力変化の認識にズレ
■小学校の先生には「高学年の学力変化」について、中学校の先生には「中1生の学力変化」について、5年前頃との比較で回答してもらいました。「知識・理解」ほか4観点の学力を総合してみた場合、小学校の先生の回答は、「変わらない」が最も多く、次いで「やや低下」「やや上昇」と2つに分かれました。観点別にみると、「関心・意欲・態度」が「上昇」したととらえている割合が高いのが特徴です。
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■一方中学校の先生は、「やや低下」したとの回答が多く、「上昇」したという認識はほとんどありませんでした。また、小学校で「上昇」の割合が高かった「関心・意欲・態度」に関しても、「変わらない」が最も多く、次いで「やや低下」であり、「上昇」したと答える割合は、わずか13%ほどでした。
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ベネッセ教育総研VIEW21 小・中学校調査 ●調査対象 (1)全国の学力向上フロンティア校と、(2)その他一般の公立学校(小学校約1,500校、中学校約800校)の管理職を中心とした教師●調査時期 2003年12月 ●有効回答数 小学校393件 中学校241件(一部複数件数回答いただいた学校を含む)*そのうち、学力向上フロンティア校は小学校230校、中学校185校 ●調査内容 学力にかかわる子どもの実態/学力向上に向けての取り組み状況や課題/学力向上に対する考え方/直面している学校課題に対する解決策/情報誌に関する興味関心/等 ●調査方法 学校への郵送方式による質問紙調査

■今回は、小5、小6、中1の子どもを想定して答えてもらいましたが、小・中の先生の間で子どもの学力変化のとらえ方にズレがありました。これは、子どもの学習到達の期待レベルに違いがあることが考えられます。今後、小・中学校の間で、子どもの学力認識のズレをなくすため、客観的な学力の共有と人的な連携が必要になるのではないでしょうか。


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