ベネッセ教育総合研究所
Case Study 学力調査を生かした実践事例
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10分間学習の実施と家庭学習の定着で学力向上をねらう
 まず、基礎・基本の定着を図るために、平成12年度から10分間学習を実施した。1年生は放課後、2、3年生は朝の10分間を使って、毎週火曜日から金曜日まで1週ごとに国・社・数・理・英の5教科のプリントをこなし、翌月曜日にまとめの小テストを実施する。合格点に満たなければ、火曜日〜金曜日の放課後に補充教室及び再テストを受ける。再テストは、合格するまで何度でも挑戦させる。(図1)
図1
■図1 尾久八幡中学校 学力向上のための取り組み例
小テストの不合格者は、通常の10分間学習とあわせて放課後に補充教室と再テストを受ける
 「生徒たちは、放課後部活動に出たいので、補充教室に出なくてすむように必死に頑張るんですよ。また、小テストで合格点に満たなかった子も、なんとか早く再テストには受かろうと勉強しています」と英語科の澤田真樹子先生は言う。先生たちも、その週のうちに学習内容を定着させたいと考えているので、再テストをできるだけ次の週に持ちこさないように補充教室にも力が入る。
 また、家庭学習を定着させるため、各学年ごとに工夫をした。1年生は、自宅学習ノートを作り、生徒が学習してくる内容を毎日クラス担任が見て、できるだけコメントを書いて生徒に返している。2年生は、定期テストごとの学習計画表、3年生は家庭学習計画表を作っている。
 「毎日見るのは大変ですが、『先生は常に君たちのことを見ているよ』というメッセージなんです。それはきちんと子どもにも伝わっていると思いますよ」(川嵜校長)
 夏休みには、ランチルームを開放。いつ来ても日直の先生が勉強を見ることができるようにした。生徒は夏休み中でもほとんど毎日部活で学校に来ているので、部活の合間や終了時に勉強するという。
写真1
■写真1 教卓にノートを持っていき個別指導を受ける生徒


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