ここまで検討してきたように、ポリメディア環境が発展し、ネットへのアクセス手段の選択肢は多様化する一方、具体的に何を利用するかは、中学生の場合、保護者のコントロールしようとする意図が強く働いている。本章では、主として、「PMPのみ」「PMPとPC」「PCのみ」というタイプについて検討したが、それぞれ、どのようなアクセス手段を利用するかによって、ネットワーク利用、学習、社会的関係にいくつかの特徴が見られた。つまり、子どもの接する情報メディア環境がどのようなものかによって、ネットワークの利用の仕方、学習、勉強、社会的関係は異なってくる可能性がある。中学生の成長にとって、ネットワークといかに関わるかはきわめて重要になっており、私たちは、ポリメディアを構成しているそれぞれのメディアの特性と、利用がもたらす子どもへの影響を十分理解し、どういう情報メディア環境を子どもたちに与えるのが適切かをたえず探っていく必要があるだろう。
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