第14回 | ものづくりの真髄を伝える専門学校が、 学生の意欲を高め、 クリエイターの在り方を変える |
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モノづくりの楽しさと奥深さを知り、伝統技術を学ぶ。ヒコ・みづのジュエリーカレッジに集まる求人の7割は、同校にしか出されていない学校指名の求人だという。それだけでもこの学校の実力をうかがい知ることができる。特筆すべきは、2016年3月にジュエリーコースを卒業して就職した学生のうち、97%が『希望職種』に就いている。そこには、単なる就職率の高さだけではない、教育の質の一端が表れているのではないか。
そんなヒコ・みづのジュエリーカレッジで得られる最も重要なことは、同校に通う学生たちが、同じ職種の先輩でもある教員や同輩たちに刺激を受けながら切磋琢磨できること。自分が選んだモノづくりの喜びと、その喜びを持続させるために必要になる、妥協しないモノづくりの姿勢を身に付けられることではないだろうか。教育の場が、学び手に与えるべき最も重要なことは知識や情報ではなく、自らを鍛錬し続けようとする姿勢であることを改めて感じさせてくれた。
最近、我が国では「専門職業大学(仮称)」創設の検討が行われ、職業教育に特化した人材育成が急務だとされている。専門技能と教養の両方を学び、職業につながる教育を受けることができる新しい学校種をつくるという内容だ。一方で、今回取材した「専門学校」でも、専門技能以外の「学習習慣」や「社会人としての基礎的な能力」が身に付けられることが見えてきた。すでに、専門職業大学に転換する意向を示している専門学校もある。こういった学び舎から、職業を定型的な仕事としてとらえるのではなく、新しいアイデアを創出しながら職業定義さえ拡大してしまう、そんな人材がドンドン育ってもらいたいものだ。
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