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【英語】英語のつまずきは、アルファベットから!?③~文字を練習しながら、実は音も!~

2014年11月12日 掲載
 グローバル教育研究室 研究員 横井 理絵

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以下のアルファベット文字を見たら、なんと読みますか?

  DOG

おそらくほとんどの人が何も考えずに「[dɔɡ]ドッグ」と読むのではないでしょうか。それでは、アルファベット文字を学習したばかりの子どもたちはどうでしょう。「ディー・オー・ジー」と文字の名前を読み上げるかもしれません。

日本語の「たぬき」という単語は「タ・ヌ・キ」と読み、各文字の名前と音が一致しています。それに対して英語の「DOG」という単語は、文字の名前で読むと「ディー・オー・ジー」となり、音をつらねた単語の読み方としての「[dɔɡ]ドッグ」とは異なります。
 

 

日本語
英語

単語

たぬき
DOG

文字の名前

タ・ヌ・キ
ディー・オー・ジー

文字の音
(単語の読み方)

[/TA/・/NU/・/KI/]
(タヌキ)
[/d/・/ɔ/・/ɡ/]
(ドッグ)



上の図で日本語と比較すると分かるように、英語のアルファベット文字は、その文字の名前を学習しただけでは単語や文を読むことができません。単語や文を読むには、アルファベット文字の形とその呼び方(名前)を学びながら、その呼び方の中にある文字の音(bは/b/という音)を知ることがとても大切です。

連載コラム『英語のつまずきは、アルファベットから!?』第3回では「文字を練習しながら、実は音も!」というタイトルで、青山学院大学のアレン玉井光江先生がアルファベット文字とその中の音への気付きを高めるために考案された音素体操を紹介しています。この力が育つと、文字と音との関係を教えるフォニックス指導をスムーズに進めることにもつながり、その後の英語学習にも良い影響を与えます。ぜひご一読ください!

大人はともすると、文字の形(「B」)・名前(「ビー」)・音(/b/)を意識して区別することなく、自然と英語の単語や文を読めてしまうため、子どもたちのつまずきに気がつかないということがあるかもしれません。こういった大人が見落としてしまいがちなアルファベット学習の側面に気付き、一つひとつのステップを丁寧に指導していくことが大切だと思います。


【過去のコラム】

>> 第1回「アルファベットって何?」
>> 第2回「小文字って、結構大変。」

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