教育情報

企画室より

「子どもは未来」を具現化する議論を

2013年10月18日 掲載
情報編集室 環境分析グループ 黒木研史

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昨年末の政権交代以来、政府は「教育再生」を掲げて首相直轄の「教育再生実行会議」を立ち上げ、今日に至るまで様々な教育政策提言を行ってきました。具体的な検討はこれから中教審を中心に行われますが、これらの提言の中にも、また来年度の文科省予算概算要求などにも、国が「教育の成果」としてどのような人材を育てたいのかが表れています。ひとことで言うと「世界で勝てる人材」。世界を舞台に活躍し、これからの日本の成長を牽引するグローバル人材の育成です。10月15日に開会した臨時国会を、安倍首相は「成長戦略実行国会」と位置づけています。これからの日本の成長へ向けた打ち手と、それを担う人材の育成はセットで進むことが予想され、グローバル人材育成の議論に拍車がかかることでしょう。
では、本当に「世界で勝てる人材」像は、子どもたち自身が考える「ありたい」姿ときれいに重なるのでしょうか? 確かに、将来の日本を担う人づくりという点で教育は重要です。しかし、子どもたち自身がどう生きたいのか、日本をどのような国にしたいと思っているのかを知り、それをどうサポートするかも大切な教育の役割だと考えます。
子どもたちはもちろん、保護者のみなさま、先生方、地域の方々、NPOのみなさま、我々民間企業など、子どもたち自身と子どもたちを取り巻く全ての人が「これからの教育を考える」機会ができればいいのではないか、と思います。ベネッセ教育総合研究所より発信する情報がそのきっかけとなれればと願います。

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