アセスメント・教材研究開発室

研究室トピックス

[発表] International Symposium on Education and Psychology (ISEP 2013)

2013年04月04日 掲載
 アセスメント研究開発室

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開催日

2013年4月3日~4日

会場

北九州国際会議場

発表タイトル

Comparison of Item and Test Characteristics Between the U.S. and Japanese Versions of the Minnesota Test of Critical Thinking-II(ミネソタ批判的思考力テストIIの項目・テスト特性に関する日米比較)

発表者

加藤 健太郎

概要

批判的思考力は,職場や社会において必要とされる汎用的能力,いわゆるジェネリックスキルの核となる能力の1つである。教育場面においてその育成が重視されることはもちろん,テストによるその評価についても様々な研究がなされてきた。本研究では,Edmanらによって米国で開発されたミネソタ批判的思考力テストII(MTCT-II)を取り上げ,その日本語版を作成し,大学生のデータに基づいて日米間でその項目/テスト特性を比較した。項目の難易度や識別力に関しては日米間で異なる挙動を示す項目が散見されたものの,概ね非常に類似した結果が得られた。また,日本版の結果では学年や年齢,入試偏差値とテスト得点の間に正の相関が得られた一方で,性別・文理・項目で扱われるトピックに関する事前の意見とは無関係であった。これらのことから,(a)MTCT-IIで問われている批判的思考力には文化の違いをまたいだ一般性がある,(b)受験者の性別や専攻,事前の意見を選ばない公平性がある,(c)学年や偏差値などとの相関から間接的ではあるがMTCT-IIの妥当性の証拠が得られたということができる。今後の課題としては,挙動の違いを示したテスト項目に関してその内容を精査して必要な修正を行なっていくことと,さらなる妥当性の検証が必要であると考えられる。

発表原稿

Comparison of Item and Test Characteristics Between the U.S. and Japanese Versions of the Minnesota Test of Critical Thinking-II[PDF]

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