ベネッセ教育総合研究所
特集 変わる高校入試に中学校はどう向き合うか
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対策1
入試情報の収集・分析・発信
 変化の激しい高校入試に対応するために、制度面での変化や問題傾向などの情報を入手。その情報を効果的に生徒や保護者に伝えることに力を入れている学校が多いようだ。


県教委や各高校のホームページにアクセスして、入試情報をピックアップ。私立高校についてはパンフレットを取り寄せている。こうして入手した資料を、ロング・ホームルームの進路学習の時間に配布して、生徒に入試制度について説明。また図書室等に進路コーナーを設置し、高校のパンフレットを自由に閲覧できるようにしている。
(福島県・51歳・男性)

■奈良県では06年度から入試制度が大きく変わり特色化選抜が導入されるが、まだ各校の選抜方法が明らかにされていない。そこで、郡や県内の進路指導主事が定期的に会合を持ち、情報収集や情報交換をしている。新しく得た情報は、「進路通信」や学年保護者会などで、随時生徒や保護者に提供している。
(奈良県・50歳・男性)

高校が開催している入試説明会には積極的に参加して、学力検査の点数と調査書の点数の比率等の疑問点を質問するようにしている。
(栃木県・42歳・女性)

■保護者はどんなに小さな情報でも入試情報を知りたがっている。そこで、学年保護者会、PTA総会、全体保護者会などの場で、情報をこまめに保護者に流している。また進路指導主事が「進路だより」を発行して、紙面でも情報発信をしている。県教委から出される情報は、担当学年だけでなく、全教職員で共有化していくことも大切。
(岡山県・41歳・男性)

過去5年間程度の入試問題を集めて分析。分析結果は、生徒に詳しく説明している。また分析結果をもとに予想問題を作成し、授業中に問題演習として解かせている。さらに生徒自身にも予想問題を作らせ、作成した問題を生徒同士で交換させて取り組ませている。
(栃木県・46歳・男性)

■情報収集では、高校から送られてくる資料やホームページで得た情報だけではなく、直接高校の先生に会って、知りたいことを貪欲に掘り下げて聞くようにしている。入手した情報は、週1回以上発行している「進路通信」や保護者会(4月、7月)や進路説明会(5月、11月)で発信している。きめこまかな情報発信は、保護者との信頼関係を生む。また進路指導主任の情報収集が早く正確だと、教員からの信頼感も増す。
(東京都・45歳・男性)

■入試日程の変更にともなう受験者数の変動や、調査書と学力検査の比率の変更など、高校側から発信される入試に関する情報を逐次踏まえた進路指導を行っている。また、卒業生を招いて中学3年生当時の話をしてもらい、生徒の意欲を高めることに努めている
(大阪府・32歳・男性)


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