ベネッセ教育総合研究所
特集 変わる高校入試に中学校はどう向き合うか
PAGE 15/16 前ページ次ページ


対策3
キャリア教育とのかかわり
 各中学校では生徒の進路意識の醸成のためにどのような指導を行い、それが学習意欲向上や志望校・学科選択にどう結びついているのだろうか。


■昨年から、2年生3学期の「総合的な学習の時間」に、『13歳のハローワーク』(村上龍著)などを使いながら調べ学習を実施。生徒に就きたい職業を選ばせ、自分がどうしてその職業を選んだのか、それを実現するにはどのような進路をたどればよいのかをB5判用紙1枚のレポートにまとめさせている。3年後の高校卒業時を意識しながら、志望校・コース決定が行われるようになったと思う。
(大阪府・47歳・男性)

■昨年は、ゲストティーチャーとして工務店経営者や高校の先生方などの地域の方を招いて、仕事に関する講義をしてもらった。また修学旅行でも、生徒がレストランで働いている方にインタビューする機会を設けたり、ホテルの従業員の方に講義をしてもらうなど、さまざまな機会を活用して生徒の職業意識を高めることに努めている。さらに教育相談によって、生徒の個個の興味関心を引き出すことで、生徒の志望校選択がより明確になっていくと感じる。
(福井県・40歳・男性)

■1年生で身近な職業調べや上級学校調べ、2年生では職場体験や高校の先生による進路説明会、高校訪問、3年生は三者面談や都立高校説明会、私立高校説明会など、かなり積極的に進路指導を行っている。こうした機会を多く設けることで生徒が「将来はこうしたい」という自画像を持つようになり、それをもとに志望校や学科・コースを決める生徒が増えていると感じる。
(東京都・45歳・男性)

■2年生6月の早い時期に職場体験学習を実施している。早めに職場の体験をさせることで、働くことの意味を考えさせたいから。
「勉強よりも働くほうがお金が稼げるので楽しい。早く働きたい(勉強なんて無意味)」などの誤解に早く気づかせるようにしている。どんな仕事にも苦労はつきもので、決して、中学校の勉強から逃げるための「就職」ではだめだと指導している。
(岡山県・43歳・男性)


PAGE 15/16 前ページ次ページ
トップへもどる
目次へもどる
 このウェブページに掲載のイラスト・写真・音声・その他のコンテンツは無断転載を禁じます。
 
© Benesse Holdings, Inc. 2014 All rights reserved.

Benesse