教育現場の挑戦 求められるキャリア教育の充実

VIEW21[中学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
   PAGE 1/6 次ページ

教育現場の挑戦

求められるキャリア教育の充実

ニートやフリーターの増加が社会問題となる中、中学校においてもキャリア教育の重要性が次第に注目されるようになってきた。今号は、5日間の職場体験学習を中心にキャリア教育に取り組む、新潟県柏崎市立瑞穂中学校の事例を取り上げる。

[課題整理]

「キャリア教育」の本格的な取り組みは始まったばかり

 文部科学省が進める「キャリア教育実践プロジェクト」では、中学校を中心に年5日間以上の職場体験を実施することや、キャリア教育を教育課程の中にきちんと位置づけることなどが打ち出されている。「単なる出口指導ではなく、生徒の『生き方』を視野に入れた指導が必要だ」との声は、学校現場でもよく耳にする。
 だが、中学校のキャリア教育は、現状では順調に進んでいるとは言い難いようだ。図1は、中学校教師が学校教育の中で伸ばしたいと考える力と、実際にそれらの力が「身についている」と感じる度合いを比較したものだが、「生き方や進路について考える力」「社会で役立とうとする心や公共心」など、キャリア教育で重視される項目でもギャップが大きいことがわかる。

図1

出典
図1
『義務教育に関する意識調査』
(平成16・17年度文部科学省委嘱調査)ベネッセ教育研究開発センター
■調査概要

調査時期:2005年3月〜4月
調査方法:学校通しの質問紙による自記式調査

調査時期: 全国の公立小学校に通う児童(小学4〜6年生)有効回答数3,350通
  全国の公立中学校に通う生徒(中学1〜3年生)有効回答数2,924通
  全国の公立小・中学校1,219校に勤務する校長・教頭(副校長)・教員有効回 答数2,503通
※ほかに「保護者・学校評議員・教育長・首長」を対象とした調査も実施


   PAGE 1/6 次ページ
目次へもどる
中学校向けトップへ