特集 つながる「保護者」と「学校」

VIEW21[中学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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【課題解決のヒント】

保護者と学校がつながるためにできること

渡辺秀樹先生と牧野カツコ先生のインタビュー(P.4〜9)から、育児のストレスや不安を抱え「我が子主義」に陥りやすい保護者の現状や、その背景にある社会的・時代的要因が見えてきた。保護者と学校がつながり、子どもにとってよりよい環境をつくるための手立てを整理する。

Point1:情報発信のタイミングや内容を見直す

 保護者との関係づくりの基本となるのは、学校に対する信頼感を早期に高めることだ。図1は、学校の教育方針について、保護者の理解を得るためのツールとして何に力をいれているのかを尋ねたものだが、上位5つのうち3つまでをプリント類が占めている。これらをうまく活用して、効果的に学校の活動内容を伝えたい。
 しかし、これらは場合によっては、保護者の手に届かなかったり、きちんと目を通してもらえなかったりする可能性もある。また、基本的に情報を伝えたいタイミングでその都度発行されるものなので、3年間の指導の流れなど、長期間を見通したメッセージは保護者になかなか伝わりにくい。  P.12で紹介する名古屋市立城山中学校は、3年分の学校の基本情報を1冊の学校案内『城中NAVI』にまとめ、生徒の入学前段階で配付している。更に、その編集を保護者と共同で行うことで、学校と家庭の相互理解を深めている。
図1
◎調査概要:調査時期 2007年1月。調査方法 全国の中学校11,000校に対し、小誌『VIEW21』に同送する形でアンケート用紙を配布。郵送およびFAXにより回収。有効回答数827通。

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