特集 データでひもとく学習指導の「いま」と「これから」
VIEW21[中学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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【データで見る 生徒と向き合う時間の確保】

教師の多忙化が進むが
高い仕事への満足感

子どもたちと向き合える環境整備が急務

図1
図2,3
 図1、2を見ると、教師は実際に多忙感をもっており、現実に極めて多忙だということがわかる。生徒にはきめ細かい指導が重要だが、教師の現状を見ると、生活指導も含め、生徒と向き合う時間を十分確保できる状況とはいえない。また、教師の満足感は、職場や生徒との関係などで概ね高い一方で、私生活とのバランスに対する満足感は低めだ(図3)。
図4
2004年度の教員数と構成が5年後も変化しないと仮定すると、最も人数の多い年齢層が45〜55歳に高まる。なお、全国の中学校数は、1970年代以降は1万1000校前後、教員数は2000年頃から約25万人前後で推移している。


図1〜3 出典:「第4回学習指導基本調査」(ベネッセ教育研究開発センター、回答者は中学校教師、調査概要はP.2参照)
図4 文部科学省「平成16年度学校教員統計調査」を基に編集部で作図
 中教審の「教育課程部会におけるこれまでの審議のまとめ」では教職員定数の改善やICT環境など教育条件の整備の必要性を明記し、文部科学省は3年間で2万1000人の増員を求めている。こうした動きが実現するかは次年度の予算に負うところが大きい。
 いずれにせよ、「教師の頑張りに期待するだけでは解決しない」(耳塚教授)と言うように、教師が前向きな気持ちで生徒に向かい合えるような条件面での整備が求められる。
 

Point

教師の熱意を支える環境整備の
確実な実行を

 

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