特集 移行期間の課題と対策
群馬県太田市立城東中学校

群馬県太田市立城東中学校

◎1986(昭和61)年開校。「豊かな人間性」「確かな学力」「健やかな心と体」を教育活動方針に掲げる。2003年には環境マネジメントシステムの国際規格ISO14001を取得。環境教育を推進している。

校長◎福島一夫先生
児童数◎348人
学級数◎10学級(うち特別支援学級1)
所在地◎〒373-0029 群馬県太田市韮川町1
TEL◎0276-26-0511
URL◎http://www.
ota.ed.jp/jyoto-j/

 
VIEW21[中学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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【学校事例2】校内研修活性化の工夫

指導案も報告書もいらない授業公開で
参加しやすい研修に

群馬県太田市立城東中学校

移行期間中、授業の質を向上させる校内研修の時間をどう作り出すかは大きな課題だ。
太田市立城東中学校が行う授業公開は、授業内容を簡単に記したメモを配り、
授業の一部分だけを見ればよいという、忙しい合間にも参加しやすいスタイルで行っている。

「小さな負担で大きな効果」を模索

 太田市立城東中学校が「生徒の学習意欲を引き出すための授業改善」をテーマとして校内研修に力を入れ始めたのは、2006年度のことだ。以前は生徒指導が中心テーマだったが、校内が落ち着き、学力向上に指導の重点を移すに当たり、研修方法が課題となった。
 課題は二つあった。一つは、教師が生徒指導に日々追われ、研修のためにまとまった時間が取れないことだ。一斉に一つの授業を見て、検討会を開くといったことは、物理的にも心理的にも負担が重かった。
 もう一つは、校内研修に対する教師の意識だ。研修副主任の神部(かんべ)秀一先生は、「教師なら誰でも、少しでも授業がうまくなりたいと思っています。ただ、多くは研修で他人から厳しく指導して欲しいとは思っていません。また、普段から他の先生の授業を見たくても、互いに忙しいですから『見せてほしい』と言いにくいところもあります」と言う。
 従来の研修では、指導案の作成に膨大な労力をかけても、授業力向上に役立ったという実感を得られにくい面もあったと指摘する。そこで06年度に始めたのが、空いた時間に気軽に参加でき、指導案も報告書も必要ない授業公開と授業検討会だ。

取り組みの3つのポイント
途中の出入りが自由な形で授業公開を実施。少しの空き時間でも気軽に他の教師の授業を見学できる
授業検討会は自由参加で約30分。参加できなくても授業の感想メモを出すだけでもよい
特に授業公開日でなくても、授業の参観は自由。授業を見た感想は「勝手に授業参観」というメモでフィードバックする

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