特集 新課程対応─時数確保のひと工夫

VIEW21[中学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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【実態把握】

授業時数を圧迫する行事
教科外活動全体の再編が課題

――読者アンケートの結果より

P.1のとおり、小誌が行った読者アンケートでは、教育課程の編成・運用上の課題として
「時数の確保」が最も多く挙げられた。行事や出張・会議の多さといったこれまでの課題に加え、
新学習指導要領への対応が時数確保を更に難しくしている現状が明らかになった。

 授業時数の確保を難しくしている最大の要因は、行事の多さにあるようだ。読者アンケートの回答の詳細を見ると、「多過ぎるのでもっと精選すべき」「これ以上削減できない、したくない」など、今後の方策について意見が分かれている。
 次いで多かったのが「総合的な学習の時間」の扱いがあいまいであることや、補習・補充学習、部活動といった放課後の指導との両立に関する内容だった。
 この他、教員数の不足や時数増等に伴う更なる多忙化や、生徒と向き合う時間の減少といった、既に常態化している中学校現場全般の課題と関連付けた回答も見受けられた。また、少数ではあるが「特に困っていない」という回答もあった。
 P.4から紹介する4校への取材を通じて、「授業日数を増やす」「授業時数を増やす」「校務を見直す」という課題への対応方針が浮かび上がってきた。各校とも、自校の生徒や教師の状況、更に学校の特色も踏まえた上で、教育課程を少しずつ工夫し、時数を確保している。

図:授業時数の確保を困難にしている要因は?

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