家庭学習 指導のひとさじ
VIEW21[中学版] ともに語る、考える。ベネッセの教育情報誌
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さまざまな「分からない」に対応できる仕組みを整える

 「家で何を勉強したらいいのか分からない」という生徒のために、国数英の3教科の基礎的な練習問題を3学年分、パソコンの共有フォルダにストックしている。長期休暇や連休の課題として、教師が必要に応じて自由に取り出して使っている。
 分からないことがあっても自分から質問できない生徒たちが、気兼ねなく質問できる時間も確保している。08年度までは「補充学習の時間」を週2回、6限目がない日の放課後に25分間設け、学級担任が教室内を回って個別の質問に応じた。また夏休みの5日間、1日3コマのサマースクールで質問の時間を設定している。サマースクールは同校が長い間取り組んでいる夏の学習会だ。
 こうした取り組みによって、県の学力調査などの結果に意欲が反映されるようになってきた。課題の提出率も10%上昇したという。今後の課題は、予習より復習、難しい問題より簡単な問題に家庭で取り組む傾向への対応だ。
 「復習から予習へ、質的な転換をどうやって図るかが先生方の共通した悩みです。生徒に予習させた家庭学習の内容を次の授業に組み込むなど、課題の出し方と併せて授業の方法を見直すなど、更に教師の働き掛けを工夫していきたいと考えています」(草g先生)

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