ベネッセ教育総合研究所
教育力の時代
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中学、高校教員による下書きをデータ化

 学生がどこに立ち返ればいいかがわかるようにと、数学の初歩から知識を体系化するとともに、教育手法も検討。その中心的な役割を担った小松川浩助教授は、中学、高校教員に呼びかけてeラーニング研究会を設立。コンテンツ作成では、各自の授業における板書をイメージして中学、高校教員に下書きをつくってもらい、小松川助教授や学生がデータ化を担当したという。こうしてできたコンテンツは3000本以上に上り、中学から大学初級までの数学知識を網羅している。
 各章は教科書的な解説、演習問題、テストから構成される。中でも工夫が凝らされているのは、演習だ。問題が解けなくても投げ出さないよう、画面には2段階のヒントが示されている。教員の助言が必要ならば、掲示板を通じてのやりとりも可能だ。地域の中学校、高校の数学の授業でも活用されていることからも、教材としての分かりやすさがうかがえる。
 問題に正解すると点数もつく。ただし、ヒントを見るたびに減点される仕組みだ。各人の成績はその都度記録され、全利用者の平均点とともに、時系列で棒グラフに表示される。つまり、繰り返し同じ問題に取り組むと、以前よりもどれだけ点数が上がったかが一目でわかり、学習の励みになるわけだ。


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