卒業生が任意で入会して法人を財政的に支援する組織「維持会」もある。普通会員は毎年一口1万円以上、終身会員は一括で30万円以上を拠出金として寄付。会員には月刊の機関誌『三田評論』が送付される。近年の卒業者全体に占める加入率は17%で、会員総数は4万1000人。03年度の拠出金は2億5000万円に上る。
維持会分を含めた卒業生からの寄付収入は、年間いくらぐらいか。興味深いところだが、多数ある寄付形態の中には末端の協力者が把握できない募金等も含まれるため、卒業生分だけの総計を出すのは不可能だという。
それでも、ここぞというときのパワーは絶大だ。83年の創立125年記念事業に向けた募金活動のときは、「第1次目標の150億円をあっという間に達成、その後も順調で3年計画だったのを1年半で打ち止めにした」(田中理事)という。企業等からの大口寄付も含め、背後での卒業生や各三田会からの働きかけの力は想像に難くない。
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