ベネッセ教育総合研究所
特集 教育の質をどう保証するか
 
PAGE 1/41 次ページ


教育の質をどう保証するか――中教審答申を基点に
 中央教育審議会の答申「我が国の高等教育の将来像」では、教育の質の保証が重要なテーマとして位置付けられた。大学の設置や改組に関わる規制緩和が進む中、今一度「大学とは何か」を問い直し、質保証のシステムのあり方を考える必要性を提起している。設置審査はどんな方向を目指すべきか。規制緩和の要とされる事後評価との関係をどう位置付けるのか。中央教育審議会、設置審査の現場、大学など、多様な関係者の声に、解を探る。
【答申を読む】全体概要
高等教育を取り巻く環境の激変に対応するため審議

 05年1月末に出た中央教育審議会の答申「我が国の高等教育の将来像」は、「はじめに」によると、今後10〜15年程度の中長期的視点に立った高等教育の全体構造の将来像と、そこに向けて取り組むべき施策を示している。
 1998年には旧大学審議会が「21世紀の大学像と今後の改革方策について」を答申、高等教育施策の方向性をまとめた。しかしその後、専門職大学院制度の創設、国立大学の法人化など大きな制度変更が続き、株式会社立大学の参入という98年当時には想定しなかった状況になっている。一方、国際的には、99年のケルンサミットを契機にした高等教育改革が急速に進展。
 このような環境の激変に対応できる新たなビジョンが必要となったため、01年4月に文科相が中教審に諮問、02年7月からの大学分科会を中心とした審議が今回の答申にまとめられた。


PAGE 1/41 次ページ
トップへもどる
目次へもどる
 このウェブページに掲載のイラスト・写真・音声・その他のコンテンツは無断転載を禁じます。
 
© Benesse Holdings, Inc. 2014 All rights reserved.

Benesse