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| Vol.3 高大連携 |
| 近年、高校教育と大学教育の円滑な接続を目指した高大連携の取り組みが急速に進んでいる。大学の授業の聴講、高校への出張授業、入学前教育など、その内容は様々だ。高大連携の現状とこれからの展望について整理・考察する。
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99年の中教審答申で全国的に広がった高大連携
文部科学省が高大連携の推進の姿勢を初めて明確に打ち出したのは、99年の中教審答申「初等中等教育と高等教育との接続の改善について」であった。この答申では、大学での学習を高校の単位として認定することや、高校の協力も得て大学で補習授業を行うことなど、具体的な連携の在り方を示している。また高校との「連携協議会」の開催や、アドミッションポリシーの明示、教育システム全般の積極的な情報公開などを求めている。この答申がきっかけとなって高大連携の取り組みが全国で急速に広がった。その結果、現在では様々な高大連携のスタイルが生まれている。
例えば高校生に対しては、（1）大学の授業の聴講（2）高校への出張による授業や学部ガイダンス（3）推薦やAO入試などで早期に合格した生徒への入学前教育―などの取り組みが挙げられる。一方、大学生に対しては、高校教員が大学に出向いての補習授業などがある。さらに高校と大学の教員間でも、大学が入試問題の妥当性について高校にヒアリングをするという例も見られる。
これらの実施にあたっては、大学と高校の双方が互いの事情をよく理解した上で明確な目的を持って連携のシステムを構築することが大切である。
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