05年度　国公立大学志願状況分析

　2005年度入試の国立大学の志願者は37万2482人だった。04年度より２万3595人少なく、04年度を100とした指数は94.0で、6.0％減少している。（図表１）。

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　05年度入試の総受験者数は約81万人で、04年度より約1.7万人、2.1％の減少と推定され、国立大学志願者の減少率は総受験者数の減少率より大きい。
　表中の公立大学のデータは、開設初年度の04年度入試を別日程で実施した和歌山県立医科大学保健看護学部、香川県立保健医療大学、愛媛県立医療技術大学の分を加えていない。
　志願者総数は11万7946人で、04年度より2852人少なく、減少率は2.4％だった。05年度はいくつかの大学で学部が新設されたこともあり、国立大学よりは小幅な減少に留まった。ただし、先に挙げた２大学と１学部の志願者を加えると減少率は4.0％前後になる。
　一方の私立大学は、2005年４・５月号で触れたように、減少率2.7％で総受験者の減少率に近く、自然減程度にとどまった。05年度の受験生の全体的傾向として、「国公立大学を避けて私立大学に流れた」といえそうだ。
　国公立大学の志願者が大きく減った要因として、次の４点が挙げられる。
（1）センター試験で英語の平均点が13.93点も下がったため、目標点に達しなかった受験生の多くが、志望変更したり、出願をあきらめたりした。
（2）04年度に引き続きセンター試験を５教科７科目にした国公立大学が多く、負担増を嫌って出願しない受験生が多かった。
（3）現行の教育課程最後の入試となるため浪人回避の動きが起こり、国公立大学にチャレンジしようという受験生が減った。
（4）国立大学の一般入試の募集人員が297人減り、競争率の上昇を懸念する受験生から敬遠された。