社会人大学院の最前線

　 　通信制大学院は1998年に制度化され、99年度から修士課程の設置が認められるようになった。日本大学大学院総合社会情報研究科は、99年４月に日本で初めて開設された通信制大学院のパイオニア的存在だ。
　総合社会情報研究科は、基礎となる学部を持たない２年制の独立研究科。ほかの独立研究科同様、従来の学問領域の枠を超えた学際的な研究に取り組んでいる。国際情報、文化情報、人間科学の３専攻があり、それぞれが総合的な分野を扱っている。いずれも１学年の定員は30人。
　国際情報専攻は、国際マクロ、国際経営・開発、地域研究・地理学の三つの「部門」に分かれる。文化情報専攻は、比較文化・文学、英米文化・日本文化、言語教育の３部門に分かれ、人間科学専攻は、哲学・宗教・教育、心理学、人間工学・環境科学の３部門に分かれる。各専攻内では部門をまたがって自由に履修できる。
　03年にできた３年制の博士後期課程も、通信制の第一号だ。総合社会情報専攻のみで、国際情報、文化情報、人間科学の三つの分野を置いている。１学年の定員は９人。