―近年、地域との連携を積極的に進め、それを教育に生かそうと考える大学が増えています。なぜ、そのような取り組みが必要になったのでしょうか。
橋本 学生の質の変化への対応という側面が大きいと思います。従来は自学自習が基本で、勉強するかどうかは学生の自主性に任されていました。ところが、大学の大衆化が進み、様々な機会を提供して勉強してもらう努力をしなければ、学習意欲を維持することが難しくなってきた。そうした中、学生を大学の外に出し、社会の一員としての自覚を持たせることが、有効だと気付いたのです。
一方で地域社会の側からも、大学が持っている知識や人材を社会に還元するよう求める声が高まっています。つまり、学生の質の変化に伴い、効果的な教育方法を生み出そうとする大学側の思惑と、社会の要望が一致した結果と見ることができるでしょう。
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