つなぐ 高校・大学

小山  茂

栃木県立宇都宮白楊高校
進路指導部進学係長

江連雅子教諭


栃木県立宇都宮白楊高校

農業・商業・工業・服飾系の学科から成る職業系高校。2006年に創立111周年を迎えた。2006年度入試では、国公立大学に7人、私立大学に延べ58人が合格。

Between(株)進研アドが発刊する高等教育のオピニオン情報誌
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高校発のオピニオン
高校教員が進路支援体制について、自校の現状を踏まえながら語る

困難を乗り越えられる力を付ける支援体制を

■進路支援に対する関心は?
 本校は専門科のみの高校で卒業後すぐ就職する生徒もいるため、職業に対する意識は高い。大学進学希望者も進学先の就職状況や資格取得状況をかなり意識しており、支援制度についても必ず調べている。インターンシップがあることを、大学選択の条件にしている生徒もいる。

■大学からの情報は充実しているか
 進路支援の内容とともに、情報提供に関しても充実してきていると思う。大学案内で分からないことがあっても、大学説明会やオープンキャンパスに行けば、より詳しく説明してくれるようになった。
 生徒は、インターネットよりも大学案内を情報源として利用する場合が多い。紙媒体はいつでもどこでも読むことができる。近年は携帯電話を使いこなす生徒が多いので、携帯電話向けの情報を充実させることも有効な手段かもしれない。

■進路支援制度に望むことは?
 大学は就職予備校であってはいけないと思う。大学生活を通して築く人的ネットワークや、そこで養われる人間性こそが大切だ。資格が取れる、就職状況がいいといった理由だけで、大学を決めてほしくない。
 近年、若者の早期離職が問題になっている。そういう意味では、インターンシップはミスマッチを防ぐ有効な方法の一つになるだろう。経済界の著名人による講演などで、苦労話や働くことの意義を聞くことも、大きな刺激になる。社会で働く心構えと困難にぶつかっても乗り越えていける力を、身に付けさせるような進路支援が望ましいと思う。

図表


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