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Between(株)進研アドが発刊する高等教育のオピニオン情報誌
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教員と学生、学生同士のコミュニケーションも活発に

 金沢工業大学では、学生が全科目の授業評価を行う。中でも「修学基礎」の評価は高く、目標の「自主学習は身に付きましたか」という問いに8割の学生が「十分身に付いた」「やや身に付いた」と回答しており、高い教育効果を裏付けている(図4)。

図表

 「学生は『修学ポートフォリオ』に自分の行動を記録し、課題を発見し、次の計画を立てることを続けるうちに、自然に自学自習のためのPDCAサイクルを回し始めている。そこに教員が適切に関与することで、スキルも含めた大学での学習・生活に適応していく。この科目を設けてよかったと感じる」と、藤本教授は話す。
 修学アドバイザーは学年ごとに代わるが、1年次に指導を受けた修学アドバイザーの元に、進級した学生が訪れ ることは珍しくないという。
 「上級生が自主的に勉強会を発足させ、同じ修学アドバイザーを持つ1年生を教えることもあり、先輩と後輩のコミュニケーションが豊かになっている。このような副次的な効果も見逃せない」(藤本教授)


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