調査分析

Between（株）進研アドが発刊する高等教育のオピニオン情報誌
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調査分析

大学選びの志向と入学後の評価に関する調査　第２回

Between編集部では2006年に初めて実施した
「大学選びの志向と入学後の評価に関する調査」の第２回調査を行った。
初回調査時からの経年比較を実施するとともに校風と学生意識の関連を分析する。

【Prologue】

学生の大学評価の方向性を把握し
「校風」との関連で学生意識を探る

大学に対する満足度と大学文化との間には、関連があるのだろうか。
２回目の調査では、所属大学に感じる「校風」がどのように満足度に関係するのか、学生意識の調査・分析を行った。

全般評価の経年比較と、「校風」への評価を分析

　最近の大学改革では、大学の役割である教育・研究・社会貢献の施策推進に加え、それらを学内外で円滑に実施するための情報の公開・流通の必要性と、大学のすべての活動を支える基層文化――大学文化をはぐくむ重要性が指摘されている。創立記念行事の検討などの機会に、あらためて建学の精神に立ち返り、創立精神の現代的具現化を目指す次世代大学運営施策の議論が行われたりするのも、基層にはぐくまれてきた大学文化の影響が少なくないことを示しているからである。
　今回の調査では、大学文化の影響、特に、校風に対する感じ方と自分へのフィット感を尋ねた。自大学の学生が「自分に合う大学」と感じているかどうかを見極めることが、大学の強みを増し、弱みを補填する改革の方向性を示唆すると考えられるからだ。また、前回同様に、入学時にどんな学びを期待したか、それについて現在、どのような評価をしているか、大学のサービス全般についての評価、総合的な満足度はどうか、などを聞いた。
　なお今回は、前年調査対象の首都圏・東海・関西の主要大学に通う学生に加え、札幌・仙台・広島・福岡の主要大学に通う学生も調査対象とした。
Part１

　大学に対する期待、評価、満足度の関係（経年比較）

　■初回実施時と同設問で、学びに対する期待値を計測し、
　前年との比較を試みた。
Part２

　所属大学に感じる校風と、期待、評価、満足度の関係

　■感じる校風について、６種類のイメージクラスターに分類し、
　イメージクラスターごとに以下を分析した。
　（１）進学理由
　（２）大学選択の重視点
　（３）入学時の期待と現在の評価
　（４）成長感と総合評価

調査概要

■調査期間

2007年４月10日～20日


■調査方法

郵送による書面で、調査への協力を依頼。今回の調査専用のウェブサイトに設問を掲載しておき、そこにパスワードを入力してアクセスし、回答してもらった。


■調査対象

㈱ベネッセコーポレーションの通信教育「進研ゼミ」の修了者である大学２～４年生。7074人に回答を依頼し、1622人から有効回答を得た（有効回答率22.9%）。


■回答者の構成

男女比◎男子２０.２%、女子７９.８%
文理別比◎文系７３.１%、理系１９.２%、文理融合型７.７%
学年別比◎２年生４１.６%、３年生３５.５%、４年生２２.６%、その他０.３%


■主な質問内容

◎現在通っている大学の受験時の志望順位。
◎入学時に、大学でどんな学びを期待していたか。15項目を示し４段階の中から選んでもらう。
◎上記の各項目について、現在どの程度実現できているか、４段階で評価してもらう。
◎大学が提供するサービス、大学の取り組みについて、「授業」「教育システム」「教員」「キャリア支援」
　「進路指導」「研究」「国際貢献」「活性度」という８分野を念頭に置いて設定し、４段階で評価してもらう。
◎大学の校風について24項目を示し、項目ごとに４段階の中から選んでもらう。
◎校風に自分がフィットしているかを問い、４段階の中から選んでもらう。
◎大学に対する総合的な満足度と、後輩・友人への進学お勧め度。


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