教育ネットワーク中国は、広島県内の高等教育機関の連携を通して、地域の教育の質を向上させ、ひとまとまりの教育機関としての魅力を高めることを目的に設立された大学コンソーシアムである。広島修道大学の市川太一学長(当時、現在は同大学教授・教育ネットワーク中国の代表幹事)をはじめ、広島工業大学、広島経済大学、安田女子大学の各学長が発起人となり、1998年4月に広島県高等教育機関等連絡協議会として発足。翌年に大学間の単位互換事業、地域の社会人を対象とした生涯学習事業を始めた。
「地域の大学・短大が連携することにより、学生に多様な教育機会を提供できる。また、一つの教育機関としてまとまれば、社会に対して広く存在感を示せると考えた」と教育ネットワーク中国の市川代表幹事は発足のねらいを話す。
その後、組織・事業の改編を経て、2005年に広島県内だけでなく中国地方全体の連携を目的に「教育ネットワーク中国」と改称。現在、広島、岡山、島根、山口にある30の大学・短大・高専、広島市や呉市の教育委員会、私立中学・高等学校協会が加盟する。加盟は複数県にわたる(表1)。
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