2007年夏、「キャンパス大使」に任命された大分大学の学生44人が、それぞれの出身高校を訪問した。体育館や教室を会場にした講演会で、自分自身の受験勉強の体験、現在の大学での授業や生活の様子などを高校生に直接語りかけた。
大分大学の「キャンパス大使制度」は、2000年度に経済学部で開始され、その後全学的な取り組みとなった。キャンパス大使に任命された学生は、母校を訪れて自学について説明する。経済学部の場合、原則として推薦入試に合格して入学した2年生がキャンパス大使に任命されるが、一般入試の合格者からも応募を受け付ける。任命された学生は、自分で出身高校に連絡し、かつての担任や進路指導担当の教員に「高校生の前で話す機会を設けてほしい」とキャンパス大使としての意向を伝える。高校側は2学期が始まる8月下旬から9月にかけて訪問日を調整し、それを受けてキャンパス大使が出身校を訪れて話すという段取りである(図1)。
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