大学に身を置いて7年。この間の経験から、課題である「3つの方針」のうち、どのポリシーに比重を高く置き、いずれを起点とするかについて考えてみたい。
「入口」の入試もさることながら、「出口」である卒業生の就職も重要。受験者数や倍率、それに学生の質を考えることや学生の求める働き場を探し、増やすことのどちらも手を抜けない。「屋内」である授業の中身とカリキュラムを有効にするには、施設・設備、それに教員の布陣がカギとなる。カリキュラム、施設・設備、指導陣が三位一体となって有機的に機能し、3つの歯車がうまくかみ合うことが重要である。
このように見ると、大学の学舎は「家」に例えられる。家には家長がいて、代々つながる家風がある。家長はその家にふさわしい夢や希望を見つけ、そこに向かって家族を導く。
本学における私の最初の仕事は、プロダクトデザインコース内の人たちが共通して抱ける目的や目標を見いだすことであった。それが見つかりさえすればおのずと道が開ける、またそうした中からコースにふさわしいアプローチの方法も定まるに違いないと考えた。
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