特集
Between(株)進研アドが発刊する高等教育のオピニオン情報誌
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CASE4 地域との連携

地域と学生が互いに学び合い
生涯を見据えたキャリアを形成

千葉商科大学


地域の人々に対するキャリア支援活動を、学生のキャリア形成にもつなげる――。
そうした発想に基づくプログラムが、千葉商科大学の「CUC生涯キャリア教育」だ。
学生は正課に加え、地域の小学生や社会人を対象にしたプログラムにもかかわり、キャリア意識を醸成する。

「生涯キャリア教育」で段階に応じた支援

 千葉商科大学は、創立以来、地域との連携を重視した活動を数多く展開してきた。
 近年は、学生が商店街の活性化に参加したり、小学生を対象とした講座の講師を務めたりするほか、教員が中小企業経営者にマネジメントを教える機会も設けている。これらの学部単位の活動を「キャリア支援」という観点からとらえ直し、全学的な教育プログラムとして整理した。その「CUC生涯キャリア教育」が、2006年度の現代GPに選定された。
 キャリア教育センター長の山本恭裕教授は、「キャリアに対する意識は、人生の段階に応じて積み重ねていくもの。大学が地域の人々の生活にかかわることによって、段階に応じたキャリア意識の向上に貢献できる。さらに、それらの活動に学生が参加すれば、学生自身のキャリア意識の醸成にもつながると考えた」と話す。
 このように、学生だけでなく、地域の小学生から社会人までの生涯にわたるキャリア形成を支援するという目的で、「生涯キャリア教育」のコンセプトを打ち出した。地域の人々と学生との「学び合い」によって、相互のキャリア意識を高めようとしている点が、この教育システムの特色だ。


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