特別企画

Between(株)進研アドが発刊する高等教育のオピニオン情報誌
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CASE 2

高大7年一貫教育をめざす
内部進学者向け入学前教育

大阪産業大学

大阪産業大学は2009年度、内部進学予定者を対象とした
「高校・大学接続教育支援プログラム」を導入した。
附属高校教員や大学在学生と連携を図り、
内部進学予定者の学習意欲の向上に効果を挙げている。
高大7年一貫教育を掲げるプログラムの新たな試みを紹介する。

全体の1割を超える内部進学者の質が変化

 大阪産業大学では、近年、指定校推薦入試や公募制推薦入試、AO入試、附属高校からの内部進学といった、一般入試を経ずに入学する学生の比率が高まっている。それらの入学予定者全員を対象に、2008年度からeラーニングによる入学前教育を実施している。
 さらに、附属高校からの進学予定者に限定した「高校・大学接続教育支援プログラム」を2009年度に開始した。高大接続というとさまざまなつながりを意味するが、このプログラムは高大7年一貫教育で学生を育てるものと位置付けられている。
 背景には、内部進学者の質の変化がある。10年ほど前までは学内でリーダーシップを発揮する学生が少なくなかった。しかし、近年は他大学を併願する内部進学者が増え、学習意欲の低下が目立ってきたという。学力の高い内部進学者が他大学を受け直し、退学するケースも見られた。
 斉藤日出治副学長は、「全入学者の1割強を占める内部進学者には、大学の中核的な存在になってほしいので、単に基礎学力を高めるだけでなく、修学に対するモチベーションを高める必要があった」と話す。

「高校・大学接続教育支援プログラム」の内容(2009年度)

全体行事
・ガイダンス
・事前テスト
・先取り講義
(感想文添削)
・事後テスト
・修了式

補助教材
・eラーニング用テキスト
・ガイドブック
・情報ペーパー

eラーニング
・全10回(2教科を各5回。経済・経営・
人間環境学部は英語・数学II、工学部・
短大部は物理・数学III)
・学習意識調査
・お役立ち情報
・先輩からの励ましメール

学内ツアー
・2回開催(2月16〜20日、3月9〜13日)

ニュースレター
・3回発信(12月27日、1月15、30日)


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