大阪産業大学では、近年、指定校推薦入試や公募制推薦入試、AO入試、附属高校からの内部進学といった、一般入試を経ずに入学する学生の比率が高まっている。それらの入学予定者全員を対象に、2008年度からeラーニングによる入学前教育を実施している。
さらに、附属高校からの進学予定者に限定した「高校・大学接続教育支援プログラム」を2009年度に開始した。高大接続というとさまざまなつながりを意味するが、このプログラムは高大7年一貫教育で学生を育てるものと位置付けられている。
背景には、内部進学者の質の変化がある。10年ほど前までは学内でリーダーシップを発揮する学生が少なくなかった。しかし、近年は他大学を併願する内部進学者が増え、学習意欲の低下が目立ってきたという。学力の高い内部進学者が他大学を受け直し、退学するケースも見られた。
斉藤日出治副学長は、「全入学者の1割強を占める内部進学者には、大学の中核的な存在になってほしいので、単に基礎学力を高めるだけでなく、修学に対するモチベーションを高める必要があった」と話す。 |