例えば、愛媛大学の授業評価アンケートには、授業改善項目(授業の内容、手法、教員のスキル等)に加え、学生の出席状況、授業外学習の状況などの項目も含まれている。他大学では、教室環境等についての設問を含んでいるケースも見受けられ、項目は多岐にわたっている。
それでは、授業評価アンケートをIR的視点で読み解くには、どのようにすればよいのだろうか。
授業評価アンケートにおいて必要なのは、目的を明確にし、授業個々の合計点だけではなく、それぞれの目的ごとに点数を集計することである。そうすれば、それぞれの評価・分析が可能となる。
質問項目のカテゴリーとしては、次のようなものが考えられる。授業内容・授業方法・改善度といった教員の知識・スキル・態度等に関すること、カリキュラム・授業以外の学習時間の確保をはじめとした組織的な改善に関すること、出席状況や授業態度といった学生に関すること、教室など施設整備等教育環境に関することである。
また、直接的な授業改善に影響があるとは限らないが、授業評価アンケートを教員評価・表彰制度のために、副次的に利用することも可能である。
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