三ツ星の取り組み

Between(株)進研アドが発刊する高等教育のオピニオン情報誌
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「科学技術英語」に求められるスピード

 「文系の英語は文法や細部にこだわる必要もあるだろう。しかし、科学技術の世界での英語は、読み書きともにスピードが優先される。単語がすべてわからなくても概要を読み解く、型に合わせて論文を書き進める、といった能力が必要だ」と大貫徹工学教育総合センター長は話す。
 学部のアドミッション・ポリシーには、「工学や科学技術に幅広く強い関心を持ち、そのための学習に必要な基礎学力をもつ人」を掲げている。英語の基礎学力を見るには入試改革が不可欠だと考え、一般入試に英問英答方式を採用。課題文は科学技術に関する内容に変更した。さらに、課題文や設問の総語数を増やし、1度読んだだけで概要を把握する速読の能力を求めることとした。
 さまざまな領域の工学を複合的に学ぶ学生を選抜する「工学創生プログラムAO入試」では、多くの高校生が受検する英語検定試験「GTEC for STUDENTS」のスコア550以上等の出願資格を設定。AO入試において、受験生の英語力を担保する。
 英語を日常的に使う研究現場のニーズから生まれた、実践的な英語教育と入試改革。英語を道具として扱えるようになった卒業生が、国際社会で生き生きと活躍することが期待される。


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