特別企画

Between(株)進研アドが発刊する高等教育のオピニオン情報誌
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CASE3

学部単位の発信を見直し
法人広報がウェブを一元化


東海大学

全国に10キャンパス・20学部を有する東海大学のウェブサイトは、
トップページから各学部の紹介ページまですべて、
学校法人の広報課が一元的に管理・運営する。
3大学統合を機に、大学新聞の記者の情報収集力を生かし、
常に最新情報の質と量を確保する独自の体制を整えた。

10人の記者が取材し 最大で1日20回更新

 東海大学のウェブサイトにアクセスすると、トップページの「東海大学ニュース」「入試新着情報」「学部別ニュース」には、最新情報が豊富に掲載されている。各学部の紹介ページやキャンパス案内のページも頻繁に更新され、常に新鮮な情報を提供している。
 かつては、オフィシャルサイトとは別に各学部・学科が独自にプライベートサイトを開設し、情報を発信していた。2008年4月のオフィシャルサイトのリニューアルを機に、全20学部(2010年度の学生募集は19学部)、全国10キャンパスの情報を、学校法人の広報部広報課が収集し、発信する体制を築き上げた。
 20学部からの情報収集において鍵を握るのは、「東海大学新聞」だ。月1回の発行で、記者は10人。それぞれがキャンパスを1つずつ担当し、新聞用と併せて、ウェブサイト用の情報について、定期的にキャンパスを訪ねて情報を収集し、記事を書く。
 広報課の篠原正明課長は、「ウェブサイトの一元化における最大の課題は、情報をいかに収集し、記事を書き、スピーディーに更新するかにあった。『東海大学新聞』の情報収集力を生かしたしくみを思いついたとき、これなら質の高いウェブサイトを持続的に運営できると確信した」と話す。
 不適切な表現はないか、肖像権などの問題はないか。記者から送られてきたウェブサイト用の記事はすべて広報課が確認し、情報元の学部・学科の担当者に見てもらう。広報課が目を通す記事は1日平均10件前後で、多い日には20回もサイトを更新する。
 こうした一元管理体制を築いたのは、「ウェブサイトは広報の最重要媒体」と位置付けているからだ。「大学の情報発信について広報課が責任を持つのは当然。最重要媒体であるウェブサイトも広報課が一元管理すべきと考えた」と、篠原課長は説明する。

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オフィシャルサイトのトップページでは、大学全体の最新ニュースに加え、学部ページの新着情報をまとめて閲覧できる。

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