リーダーズマインド

Between(株)進研アドが発刊する高等教育のオピニオン情報誌
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 LEADER'S
 MIND
 No.9

地域に密着した教育・研究の拠点として
「日本一の地方大学」に

  LEADER 弘前大学学長 遠藤正彦
   INTERVIEWER 進研アドBetween編集長 長田雅子

弘前大学は近年、ユニークな教育・研究施設を精力的に設置。
トップとして法人化前後の環境の激変を体験してきた遠藤学長に、法人化の理念や法人評価のあり方を含め、めざす方向性を聞いた。

弘前大学だからこそできる改革を追求

遠藤正彦学長長田 遠藤学長は国立大学法人化以前から学長として改革を進め、2010年に3期目をお迎えになりました。どのような方針の下に、改革を進めてこられたのでしょうか。

遠藤学長(以下遠藤) 本学は、ハンディの多い国立大学です。県の産業基盤は弱く、産学官連携の恩恵をあまり享受できていません。また、県庁所在地に位置しない数少ない国立大学の一つで、県庁と距離があるため、県との関係づくりや意思疎通が容易ではありません。交通の便も悪く、東北にある7つの国立大学の中で、新幹線の開通の見込めない地域にあるのは本学だけです。
 それだけに、学生にとって魅力的な大学であり続けるためには、ありきたりの地方大学にならないための努力が必要です。特に法人化以降、国立大学には独自性や自立が強く求められています。本学にしかできない特徴ある研究や取り組み、充実したキャンパスライフを保証する環境の整備を進めていかなくてはならないと考えています。


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