大学コンソーシアム石川の取り組みの柱の一つは、いしかわシティカレッジだ。毎年、各高等教育機関の教員が講師を務める教養教育科目を約90科目開講する。参加校の学生が受講すると、卒業要件単位として認められる。授業は一般にも開放され、受講者は県民約200人を含め、年間延べ1100人以上に上る。
大学コンソーシアム石川で教務学生専門部会長を務める金沢大学の古畑徹教授は、「教養教育は、大学個々に行うよりも全体で共有したほうが種類が豊かになり、内容も充実する。教員の少ない小規模な短大などにとって特に利点がある」と話す。
2009年には、いしかわシティカレッジの授業の一部をテレビ会議システムを使ってライブで配信したり、教材のデジタルコンテンツ化を進めeラーニング授業を開始したりして、金沢市から離れた高等教育機関でも受講しやすくした。学生は、各自がIDを持つポータルサイト「UCIポータル」を経由し、パソコンでデジタルコンテンツを視聴できる。ポータルサイトは学生と教職員・事務局の間の連絡・質疑・情報提供にも活用され、就職支援情報を掲載する計画もある。
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