図表2は、22の能力・スキルについて「重要である」(「とても重要」「まあ重要」)と回答した割合を示したものである。「社会人としての常識・マナー」(92.7%)、「チームワーク力」(92.5%)、次いで、主体的・自立的に考え行動する力である「自己管理力」「問題解決力」「リーダーシップ力」という結果であった。
上位4つの能力を従業員規模別で見ていく。「社会人としての常識・マナー」を「とても重要」と回答した割合は小規模企業が高く(「499人以下」48.8%>「1000人以上」39.4%)、「チームワーク力」(45.8%<53.1%)、「自己管理力」(29.1%<34.3%)、「問題解決力」(28.6%<37.1%)は、大規模企業が高い。「チームワーク力」や「問題解決力」等の能力は、入社後にどれだけ成長が期待できるかを判定するために、とりわけ重要な先行指標にされていると推測できるが、これらの能力は、大規模企業のほうがより重視している。
このように企業規模や業種によって、求められる能力には差がある。一概に社会が「○○力」を求めているとはいい切れない。 |