しかし、「意図して指導していないが、既存の授業の中で育成されている」の選択率の高い順に見ると、「継続的な学習力」「自己管理力」「創造力」「チームワーク力」と、企業側が望む能力が並ぶ。指導方法を明示してはいないが、企業側が重視する能力は、結果的に育成している、と大学側は認識しているようだ。
英語にかかわる能力・スキルの中で「英語の討議力」と「英語のプレゼンテーションスキル」は、「特化した科目または既存の科目内で明示的に指導している」「意図して指導していないが、既存の授業の中で育成されている」と答えた割合が、いずれも低かった。
今後、重視して育成していきたいと思う能力を5つ選んでもらったところ、「問題解決力」(58.2%)が最も高く、次いで「日本語ライティングスキル」(32.3%)、「日本語プレゼンテーションスキル」(30.4%)であり、企業のニーズと異なる。大学側も企業側も互いに重視する能力を発信し、まずは相互理解に努めることが必要ではないだろうか。 |