現在、企業が求める人材を一言で表すと、「主体的に考え、行動できる人材」である。主体的とは、目的や達成すべきゴールまでたどり着く、やり抜く主体がまさに自分であり、必死に何でも達成するという態度で物事に臨むことをいっている。「相手の気持ちを読み取って先回りする」「失敗を恐れず動く」「わからないことは自分から質問する」「教えてもらっていなくても自ら考え、行動する」などが、「主体的な行動」として認められることが多い。
入社時点ではこれらができれば十分で、それ以外の「何ができるか」は、主体的な行動をする際の武器であるというのが、企業の認識だ。
一方、大学側から見ると、企業が求める人材像がわからなくはないが「あまりに抽象的」かつ「大学としてはかかわれない領域ばかり」が提示されているように感じられるだろう。「主体的」とは「何を、どのようにする」ことなのか、何を身に付ければ「主体的」だと認められるのか、困惑しているという話を耳にする。 |