特集
Between(株)進研アドが発刊する高等教育のオピニオン情報誌
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小中高大をつなぐキャリア教育を模索

 「富大流人生設計支援プログラム」は、「14歳の挑戦」の協力機関の開拓にもつながっている。2010年度には、インターンシップと「14歳の挑戦」のいずれも受け入れていなかった公的機関に、両方の受け入れを依頼、承諾を得た。大学生による中学生支援が評価された結果だという。これまでほとんどが民間企業だったところに広がりが生まれた。
 富山大学では、学校種を超えた連携を模索する動きも始まった。中学校に対しては、2009年度から「15歳の選択」という交流事業をスタート。キャリアサポーターを中心とする二十数人の学生が富山市内の中学校を訪れ、3年生と勉強、部活、夢の3つのテーマでパネルディスカッションなどを行った。市内の小学校には医学部・薬学部・経済学部の学生が赴き、将来の夢や大学での学びについて講演した。
 また、2008年12月には、GP選定の記念事業として幼・小・中・高校の代表者を招いて、キャリア教育の実践について発表し合うフォーラムを開催。山田主査は、「小学校や高校でも有意義なキャリア教育を行っているが、今はそれをつなぐしくみがない。社会に出る前の最後の教育機関である大学には、学校種を超えてキャリア教育の接続を図る大切さを訴えていく責任がある」と語る。
 今後、フォーラムに代わる情報交換の場を設け、学校種間の連携をさらに深めていく考えだ。


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