長岡大学は、経済経営学部のみの単科大学で、環境経済学科と人間経営学科がある。2004年に就任した民間企業出身の原陽一郎学長の下、「ビジネスを発展させる能力と人間力を鍛える大学」を基本理念に掲げ、産業界のニーズに対応した人材の育成を進めてきた。
背景には、産業界が求める人材と大学が育成する学生との間に生じるギャップがある。原学長は、「本学の学生は地元志向が強く、9割以上が新潟県内の企業に就職する。しかし、教育プログラムが、地元産業界が必要とする人材の育成に必ずしも対応しておらず、社会人としての基礎的能力や人間力に欠ける学生も増えている。企業と大学の間にある溝を埋め、産業界の期待に応える教育が必要だ」と語る。
こうした課題意識の下、2005年度にスタートしたのが、地元の企業人が直接授業にかかわる「産学融合型専門人材開発プログラム−長岡方式−」だ。地域の企業が必要としている力を身に付けた人材の育成をめざす、実践的なプログラムである。このプログラムには、3つの柱がある。 |